早見和真の「店長がバカすぎて」表紙絵からしてクスリと笑える作品。
調べると今年「新・店長がバカ…」が出ているそうだけどまだまだ今日現在AMAZON調べでは高い!まだ買えないよ。出版業界に対する挑戦だけどね。2年経つと本の価値が下がってしまうというシステムが悪い!内容が変わるのであればまだしも、新品同様、帯付きなんて状態で価格が暴落するのは何とも致しがたい。お前がほざくなと言いたいのであるが、「帯もなんだったら表紙もいらない、なんだか得体のしれないシミだって許しちゃう!」って言うやつ(僕)がいるから困るんだよね。作家さんの血と汗と努力の結晶が出た瞬間に半額、1年経つと4分の1、2年経つと8分の1なんて現状は出版業界に対する冒とくだよね!
まぁ「2020年度の本屋大賞ノミネート?」ってことで軽く笑いながら読めた。
昔々京都の西院(大学の前なんだけどね)の駅前の本屋でアルバイトしていた経験があったけど40年以上前なんで本当の昔、「本屋大賞」なんてものもなかったし、駅前でお母さんと息子さんでやっていた本屋、作品に描かれているような取り立てた厳しさもなく出版もネット配信なんてことなくて、まぁパソコンじゃなくてマイコンの時代ですが
必ず有名どころの出版社からの配本はあって、ここで言うところの神様からの取り寄せの要望だけが返品が効かないなんて言う、どちらかというとのんびりしていた頃です。
バイトって言ったって屋根裏の書庫から売場に本を補充するだけの仕事。
でも店長は僕の事を大事にしてくれて、時々裏の王将に食事につれていってくれた。
もしかしたら本屋さんあの一帯の地主さんだったのかもね?
暇だったら半日…日長一日、屋根裏にこもっていても文句は言われなかった。
ずっと店長とお母さんとで店の留守番をしていて、僕はたまに本に埃取りのためにはたきを賭けに出てきた程度。うううん!レジに立った経験がなかったかも。
ほしい本があれば店長が申し訳なさそうに「本は再販が効くもんで電気製品のように30%も引けないんだ」といっておそらく5%程度引いてくれたと思う。でも本が定価だった頃の話とてもうれしかった。
しかし買わなくてもほとんど読むことができたんだけどね。特に屋根裏には早川文庫が揃っていて半村良の作品はほとんど立ち読みならぬ座り読みができた。
まだカドカワ文庫なんかが出版されていない?時代だったように記憶している。
当時バイトの時給は280円(1時間辺り)、???おそらく、まぁ最低賃金なんかあってなかったような時代で普通が260円、肉体労働が360円だった。
神戸港の荷物の積み出しが英語が少しできるという条件で朝から晩まで頑張って1万円の時代だ。
当時神戸の中華街で円卓を囲むと1万円だったような思い出がある。
まあまあかなってことで結構長く勤めた記憶がある。
裏手の王将の餃子が一皿140円?駅前でいつも1皿ダダの券を毎日撒いていたので
3時間もバイトすればご飯(たまに焼き飯)に餃子2人前と空腹は満たされた。
そんなのだから本にあるような…そういえば店長かアルバイトしかなかったんで
非正規、正規なんて区切りはなかったかも。
学生はアルバイト、主婦はレジ打ちのパートぐらいの大まかな区分ですよね。
というようなことを思いながら楽しく読ませてもらいました。
あっ、結構笑える小説です。
時代だよね❗