C☆love活動

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迷いと期待が入り混じる夜の帰り道

女から「今晩はマンションに帰りたくないな」と言われたら男は本当は引いちゃいけないんだよな。

これは引かなかった男と女のお話

 

 

中途半端な誘いに乗ると面倒な気がする。でも誘っているのは明らか。逃げるならば、今かも。ここで話に乗ったら結構年上の姉さん女房だなと考える。大阪の残してきた彼女はどうする。顔立ちは悪くないが、何かの拍子に異常に鼻の中央にしわが寄る。タクシーに乗った時同僚の狭間は気を使ってくれたような気もする。このまま据え膳食わぬは…でいただいても何も言わないよっという合図だったのか、彼女を先にタクシーに、僕が乗ったのを見計らってなのにか耳元でささやいた、。早くしないと。考えろボクチャン。

タクシーの運転手が小田急線を越えていくのを嫌がっている。ここで降ろせば終わりだ。

さぁどうする彼女を最後まで送るのか。僕のアパートに連れて帰るのはちょっと…部屋は先週出張に出た切りの状態だ。一駅戻って豪徳寺まで行けば簡単に線路を越えることはできる。しかし僕の方が先に降りるっことになる。さあどうする。

 

「どうします?」と運転手の声

 

どうしようか。彼を引き留めるならば今しかない。マンション片付けたっけ。あまり自信がない。ただこんな機会はしばらくは訪れないだろう。彼が一駅戻って駅を超える方法を考えだしている。このまま帰って何もなくても明日の朝狭間さんは変な目で見るだろうな。