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六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生


「2022年本屋大賞ノミネート & ブランチBOOK大賞2021受賞作品」であることで題名は知っていたのだが 最近の若者の小説ということですこし敬遠していました

あまりにも時代が違い過ぎる ただ読み切ってみると最近の就職戦線は なんと奇々怪々というか 複雑というか これが常識なんだという驚きばかりである!

僕は1980年入社なのでいわゆるバブル組なんだろうけど…就職難とは言われていたが今の超氷河期世代といった就職難とは全くといっていいほど違う 

いやぁ!バブルのつけを君たちに残したのは大いに反省しているが こんな夢のない就職活動をさせるような人事を作った覚えはない 人事にいたときは(うちの場合 総務部人事課だったので採用にこれほど力もなかったし こんだ仕掛けはなかった)しかし面談会場などで こいつだけは絶対不採用といった好きになれない面談者もあったが これほど意地の悪い巧妙なことはなかった(卑劣というか最悪である)

世の中どこかでひん曲がってしまったのか ひどい話である 読み進むにつれ『どこかで引けよ! あきらめろよ!まともじゃないよ!』といった思いが頭をめぐる

それだけじゃない ここまでしてて企業は 企業を成長させるような適切な人材を本当に確保できるのか いやそれはない 人はそれぞれ何かしらいいところがある…というつもりで採用活動をしてきた 最終はどうだったか知らないけれど うちの会社はそうだったと思う

今はそういう時代なのか?だから最後まで読ませたのか?本当は僕はこういったミステリー仕立ては好きではない 最後の最後までミステリーとは気が付かせない舞台設定(それほど大きくない ちまちました空間のなかで)時代が行ったり来たりする構成…最後までミステリーと気づかず楽しく読まされたことに感動する

最後主人公がという安直な方法ですべての付箋を回収してしまったことが残念でならない 身もふたもない結末で何か釈然としないものが残る

とは言いながら一晩で完読してしまった☆☆☆☆☆